桑港日本刀協会
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2003年9月16日(火)

刀のはなし9

日本刀の誤った情報

 巷(ちまた)に流れている日本刀の誤った情報は、かなりの数にのぼっています。

①鮫(さめ)皮
 柄巻きの際に使用し、柄の木台の上に覆いかぶせるもので三種類の着せ方があります。短冊着せ、腹合い着せ、前垂れ着せ。大きないぼいぼのものを親鮫とか親粒と呼んでいます。
 しかし、鮫皮でなくエイの皮です。安土桃山時代に金属を裏から打って、エイの皮の代わりにしたものを柄の木台に張り付けていました。
 江戸時代には、エイの皮を木台にきれいに飾って献上した例もあります。昔はエイの皮は、サンドペーパーとして使用されていました。おすし屋さんにある小さな板に付いたワサビおろしはエイの皮です。

②日本刀の折り返し鍛錬の際の鉄の層の因果関係
 古代から日本刀は、折れず、曲がらす、良く斬れると言われています。これは、刀匠様が外側を硬い皮鉄(かわがね)で包み、中に柔らかい芯鉄を入れるようになり、平安時代の後期にその製作過程が完成しました。
 皮鉄は、刀鍛冶が玉鋼(たまはがね)を加えた卸し鉄(がね)を折り返し鍛錬したものです。折り返すたびに鉄の層は倍々に増していきます。5回の折り返しで出来た芯鉄は32の層で出来ています。10回の折り返しで出来た層は1024です。15回の折り返しで出来た層は3万2768です。
 これらを組み合わせた日本刀の造り方は、四方詰(しほうづめ)、本三枚(ほんざんまい)、甲伏(こうぶ)せなどがあります。各伝法で造り方が違います。外からは、拝見しても折り返しの鍛錬のことは識別できません。折り返しの最高の数は15回で、それ以上重ねるとカミソリの刃のようにもろくなり簡単に折れてしまいます。

③日本刀の刀身に触れてはいけない
 研磨師は素手で触って研磨しています。 指紋や手の油がついても、刀剣の手入れ法と順序を確実に覚えれば問題ありません。刀の一番の敵は唾液です。これは酸味があり、刀を錆びさせるからです。刀の手入れや取り扱うときは、必ず刀身に唾液がかからいないように心がけて下さい。
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