桑港日本刀協会
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2008年4月8日(火)

刀のはなし62

日本刀の慣用句

 日本の歴史は長く、徳川250年は侍の世の中でした。刀を使用した侍や、それを製作した職人は全人口の一割程度でしたが、日本刀から発生した言葉、慣用句はたくさんあります。次に、日本刀に縁のある言葉といくつか挙げてみます。
①焼きが鈍(なま)る
 日本刀の表面は、硬い皮鉄(かわがね)で包まれていて、いっそう切れる刀にするには、焼き入れをします。熱して、冷却して、刃、刃先を硬くします。この時点で、波紋が、現れます。その日本刀が切れなくなり、使えなくなったことをなまると言います。今までよく働き、切れ者だった人が、頭の回転が鈍くなったりした状態を示します。
②地鉄(じがね)がでる、地が出る
 日本刀は美しく硬い鉄で、中の柔らかい鉄を包む構造をしています。研ぎで表面の硬い皮鉄が薄くなり、中の芯鉄(しんがね)が表面に出ることを言います。表面だけを繕う人間の化けの皮がはがれて、醜い本来の姿を見せることをいいます。
③土壇場
 徳川時代には、首切り浅右衛門と称される死刑執行人がいて、この刀の使い手が罪人を土壇場で処刑しました。斬罪の刑場では、土を盛って土壇を築き、その上で罪人を切りました。もう逃げられない最期の時をこう言います。試し切りも、この土壇場で、よくおこなわれていました。
④相槌を打つ
 日本刀を鍛錬する時、刀鍛冶の主従が向き合って、交互に鉄槌を打ち合う様です。会話の際に、相手の意見、意向にうなずいたり、同意することを言います。
⑤単刀直入
 たった一人で敵陣に斬(き)り込むことです。長ったらしい前置きや余談を抜きにして、直接本題に入ることです。遠回りせず、すぐに要所や急所を突くことです。
⑥抜き差しならぬ
 日本刀が錆び付いて、鞘が堅く締まって抜けないこと。身動きがとれない状態を示します。
⑦焼きを入れる
 熱して赤らめた刀を水に入れて冷却し、焼き刃を入れ硬くすること。たるんでいる人に気合いを入れて、しゃんとさせる意味です。
⑧両刀遣い
 両手に刀を一本ずつ持って戦う戦法で、二刀流です。また、その使い方のことをいいます。二つの技術、芸術に熟練していることです。
  他にもたくさんの日本刀に関する慣用句、ことわざがあります。切羽詰まる。元の鞘に収まる。反りが合わない。鍔(つば)ぜりあい。鎬(しのぎ)を削る思いをする。身から出た錆。目貫(ぬ)き通り。折り紙付き。懐剣(ふところがたな)。真剣に取り組む。太刀打ちできない。太刀筋が良いなどです。
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