2007年3月13日(火)
刀のはなし50
日本刀の本
今回は日本刀の本を2冊紹介致します。
①「日本刀の鑑賞基礎知識」著者:東京生まれ小笠原信夫先生
総ページ数は252で、カラー写真も盛り込まれ、鎧、剣、古代の太刀、桃山時代の大小拵、打ち刀の拵、各種のつば、大名家の太刀、小柄など25枚です。
刃紋の見方は、13例が挙げられています。山城伝の来国俊(らいくにとし)、備前刀、相州伝の刀、新刀、新々刀、現代刀の写真があり、拡大写真も入り混じって、働き、鍛え肌の精密な写真にも驚かされます。刃紋の用語解説もあり、鋩子、忠(なかご)の形のことも詳しく書いてあります。槍と薙刀の話にも触れてあります。奉納刀の例もあり、日本刀の製作に関する知識の項には、焼き入れ技法のことや、沸(に)えと匂いの差の話もされています。
白黒の写真は、200枚以上も掲載されています。刀の研磨の写真も詳しく説明され、研磨過程の写真にも、すばらしい注釈がついています。高名な研磨師、東京在住の藤代興里先生との対談も入っています。また、他の対談の箇所では、鞘師の高山一之先生との話、切れ味を試す箇所では、試し切り名人、津本陽先生との話もあります。鎌倉時代の名匠、正宗の箇所も見いだされます。戦国大名の使用した刀も徳川家康、石田三成、織田信長の愛刀を称して詳しく書かれています。この本は、中級以上の読者に推薦致します。
②「現代に伝わる日本刀の心と技」発行人:全日本刀匠会近畿地方支部、中国、四国地方支部
総ページ数は144で、白黒写真80あまり、カラー写真150あまり、かなりの数の新作刀(現代刀)が選び抜かれて解説されています。刀匠名と研磨師様の名も連なって掲載されています。写真家はトム岸田氏と岸田克法氏とあります。 古刀の様に出た、現代刀工の肌には驚かされます。刃紋、映りも見えてすばらしいものです。鎺金と柄巻のカラー写真は、見事なものであります。日本刀の手入れの仕方も順序よく、写真解説もあります。下げ緒の結びも2種類出ています。刀袋の結び方も丁重に挙げています。日本刀を勉強する人は、必ず手元に置くことを推薦致します。
日本刀の本
今回は日本刀の本を2冊紹介致します。
①「日本刀の鑑賞基礎知識」著者:東京生まれ小笠原信夫先生
総ページ数は252で、カラー写真も盛り込まれ、鎧、剣、古代の太刀、桃山時代の大小拵、打ち刀の拵、各種のつば、大名家の太刀、小柄など25枚です。
刃紋の見方は、13例が挙げられています。山城伝の来国俊(らいくにとし)、備前刀、相州伝の刀、新刀、新々刀、現代刀の写真があり、拡大写真も入り混じって、働き、鍛え肌の精密な写真にも驚かされます。刃紋の用語解説もあり、鋩子、忠(なかご)の形のことも詳しく書いてあります。槍と薙刀の話にも触れてあります。奉納刀の例もあり、日本刀の製作に関する知識の項には、焼き入れ技法のことや、沸(に)えと匂いの差の話もされています。
白黒の写真は、200枚以上も掲載されています。刀の研磨の写真も詳しく説明され、研磨過程の写真にも、すばらしい注釈がついています。高名な研磨師、東京在住の藤代興里先生との対談も入っています。また、他の対談の箇所では、鞘師の高山一之先生との話、切れ味を試す箇所では、試し切り名人、津本陽先生との話もあります。鎌倉時代の名匠、正宗の箇所も見いだされます。戦国大名の使用した刀も徳川家康、石田三成、織田信長の愛刀を称して詳しく書かれています。この本は、中級以上の読者に推薦致します。
②「現代に伝わる日本刀の心と技」発行人:全日本刀匠会近畿地方支部、中国、四国地方支部
総ページ数は144で、白黒写真80あまり、カラー写真150あまり、かなりの数の新作刀(現代刀)が選び抜かれて解説されています。刀匠名と研磨師様の名も連なって掲載されています。写真家はトム岸田氏と岸田克法氏とあります。 古刀の様に出た、現代刀工の肌には驚かされます。刃紋、映りも見えてすばらしいものです。鎺金と柄巻のカラー写真は、見事なものであります。日本刀の手入れの仕方も順序よく、写真解説もあります。下げ緒の結びも2種類出ています。刀袋の結び方も丁重に挙げています。日本刀を勉強する人は、必ず手元に置くことを推薦致します。