中国本土の中国人が摸作した非日本刀

　1995年頃より、少しずつE-Bayのオークションで偽物の日本刀モドキが売られるようになりました。これは、完全に詐欺行為です。売るときの謳い文句は、英語で「Vintage」「Authentic」「Antique」などです。骨董品は、米国でも日本でも100年以上経ていないとそうは言えません。言ってはいけないのです。世の中にずいぶんと図々しい人を見ましたが、この連中は最悪です。極悪人です。そして、これらをよく見ないで買った米国人のディーラーもかなり悪徳です。自分が損をして買った日本刀モドキを他の米国人に売ろうとしているのです。
 
　勉強していないど素人が2000年の始め頃に、私の日本刀の無料鑑定所に持参していました。ただ単にかわいそうな人々です。騙す奴が一番悪いですが。騙される方も悪いのです。売買人の両方が悪いと、おかしな結果を引き起こすのです。鑑定の最後は例のごとく質問があります。「この中国製の偽物はいくらの価値がありますか？」私の答えはいつも決まっています。3ドル50セント。哀れな犠牲者は他の質問もします。「本当にこれらは日本刀ではないのですか？」私は笑って「勉強しているので解かるんですよ」と言いますが、本音は言わないことにしています。
 
　中国本土からの贋物は日本刀を製作した経験があればすぐにおかし過ぎることに気が付きます。あまり詳しく説明すると、私の情報を読んだ中国人が欠陥を直し、彼らの日本刀モドキを改良して売ってもっと犠牲者がでるので控えます。桑港日本刀協会員になれば個人的に情報を伝授します。中国刀にはおかしい箇所が10項目あります。

　今現在、桑港刀剣博物館に特殊展示物のセクションがあり、そこには疵（きず）のある日本刀と非日本刀が片隅に重ねてあります。中国本土製の日本刀モドキも置いてあり、桑港刀剣協会の初心者会員に手にとって見せて、欠陥部位、詐欺の対象になる箇所を指摘しています。3人の会員が、私の日本刀勉強会に参加する前に買った、実に醜いモドキを寄贈してくれたので、それらを勉強道具として会員全員に吟味させています。