桑港日本刀協会
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2006年1月10日(火)

刀のはなし36

日本刀にまつわる間違い

 ちまたに横行する日本刀の情報はかなりの量に達すると推察されます。日本刀に関する書物は日本に1万2千冊以上を数え、米国には35冊ほどです。米国の本はもちろん英語で書かれていますが、間違いや誤訳が多く、完璧な本とは言いがたいものです。外様大名の漢字を間違って読んで「そとざまだいみょう」と書いてある英語の本を見ました。
 様々な間違いを挙げてみます。
 ①柄(つか)の柄糸の下にある皮はエイの皮で、サメ皮ではありません。エイは英語でスティングレーといいます。
 ②長巻(ながまき)の薙刀とよく耳にしますが、長巻は柄巻の形状で、造り込みの名称ではありません。菖蒲(しょうぶ)造りの薙刀というのが正解です。
 ③外様大名の漢字を間違って読んだ著者が、またほかの漢字を間違って読んでいました。地鉄という言葉です。これは「じがね」と読みますが、その本では「じてつ」とそのまま読んでいました。地鉄は、地肌とも地の紋章ともいわれ、刀鍛冶が折り返し鍛錬した後に、日本刀の平地に出るもので、柾目肌、板目肌、松皮肌などがあります。
 ④小柄(こづか)をよく忍者の使用した手裏剣と誤解している人がいます。小柄は小さな刀で種々の雑用に使用され、刀の鞘の内側に内装されています。小刀と袋が別になっています。小柄に似ているものに、笄(こうがい)と馬針があります。
 ⑤刀の長さが混同され誤解を招いています。長さには刃長、茎長、全長、身長があり、短刀と刀の長さは棟枢(みねまち)から切先を測ることが掟となっています。刃長か刃渡りという言葉が最適です。
 ⑥刀や短刀の刀身にある樋(ひ)は、戦場で敵を刺したときに、血を外へ放出、流出させるためのものだという人がいます。樋の五徳を知っていれば、こんな間違いはしないはずです。五徳とは均整、敵に対する威嚇、減量、美観、疵隠しという五つの利点を指します。
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