桑港日本刀協会
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2004年9月10日(金)

刀のはなし17

有名刀

 有名な刀鍛冶によって製作された刀剣類は日本では当然、博物館に展示されています。平安、鎌倉時代は刀鍛冶の身分は低く、歴史にとどめられるようなことはほとんどありませんでした。近代国日本には1万2千冊以上の刀剣書があり、勉強の課題には最適です。毎月、毎週催している勉強会にこれらの文献を翻訳、注釈して桑港刀剣会会員に提供しています。有名刀に関する史実や事柄に関与することは日本刀の勉強の一つの楽しみです。
 それでは有名刀を二口(ふたくち)紹介します。
①へし切り長谷部の太刀
 刃長64センチ。鎬作り、庵棟。元幅3センチ、先幅2.4センチ。重ねは薄く、切っ先は5.4センチと延びています。相州伝物なので鍛えは板目肌約(つ)み、地景、全面に飛び焼きかかり、刃紋は小湾(このた)れに小互(ぐ)の目交え、下半身は刃紋大乱れとなり砂流し、金筋かかり、荒めの沸(にえ)が付き、表裏に棒樋があり、茎(なかご)は大磨上(おおすりあ)げ、金象巖(きんぞうがん)で長谷部国重とあり、裏には同じ筆の金象巖で黒田筑前守とあります。この太刀はもと織田信長の愛刀で、無礼をはたらいた茶坊主がたなの下に隠れたのを、この太刀で上から押さえて「へし切り」で切ったというので、へし切り長谷部と号されました。この太刀の地刃の出来がすばらしく、製作当時の体配は3尺に近い太刀でした。桃山時代の代表的な打刀拵が付いています。国宝に指定されています。

②関の孫六の刀 兼元二代で室町の有名な刀鍛冶。三本杉の刃紋で有名。若き秀吉の差していた大脇差しも孫六兼元でした。孫六の創案した刃紋三本杉は、三本目の杉の木立が高く鋸(のこぎり)の刃のようで、その鋭さは切れ味の良さを示しています。現代の兼元は二十八代目で、三本杉刃紋を焼いています。二代孫六兼元の刃紋は厳密に言えば不揃い三本杉で三代からは揃い三本杉となっています。孫六初代より百年ぐらい後に、加州に陀羅尼勝国(だらにかつくに)という刀鍛冶が出現して、やはり互の目とがり刃のような三本杉の刃紋を焼いています。
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