桑港日本刀協会
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2004年3月9日(火)

刀のはなし15

鑑定するための項目


 珍刀、奇刀、優秀刀、掘り出し物は米国にかなりの数が存在しています。発見後、博物館では毎日の勉強会の題材として展示しています。研究、精査の結果として真偽判定、鑑定表を制作して、桑港日本刀協会会員の勉強の一部として使用されます。私たちの使用している鑑定表には、20以上の項目が記載されています。外装、切先、体配、長さ、反り、刃紋、地紋、肌、疵、忠、ヤスリ目、在銘、無銘、五カ伝、非日本刀、時代、価格等です。珍刀、奇刀、優秀刀、掘り出し物を挙げてみます。
①筑紫薙刀
 異風な造り込みで、九州薙刀とも呼ばれ室町時代の文明年間(1469〜87年)に製作されました。この薙刀は米国に一口しか存在しません。1997年に東京の某刀剣店を訪れた時に店の隅にあったのを発見して早速購入。私の師匠の一人である得能一男先生に鑑定書を発行していただき、2000年に無事にサンフランシスコの地を踏みました。今では桑港日本刀博物館の看板の一つです。
②妖刀村正
 長さ、2尺3寸弱。刃紋箱乱れ。1992年にカウパレスで行われたガンショーにて購入。日本での価格の100分の1で購入。相州伝の好きな愛刀家が希望する日本刀の一振りです。村正は伊勢の刀鍛冶で、長銘はあまり拝見せず、二字銘が多いです。初代が文亀(1501〜04年)頃で、五代目が天正頃です。古文書では初代村正を貞治頃言っていますが、これはちょっと行き過ぎで、実際刀を研究した結果、やはり初代は文亀頃です。
 村正の銘を見ただけでは何代目と断定するのは不可能です。村正の刀は相州伝なので忠は、村正型と称され極端な鰤腹(たなごばら)です。昔から妖刀と言えば村正、抜けば血を見ずには鞘に丸くおさまらないとか言われています。徳川将軍家に数多くの災いを招いたとして、大名家旗本が遠慮して使用せず、または「村正」のいずれかの一字を消して改名し、腰に差していました。
 日本刀の勉強で刀に関与する史実や出来事を覚えることは楽しみの一つです。桑港日本刀協会の毎月の勉強にいろいろな課題として使用されています。
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