ど素人の銘の読み
純粋の日本人でも、日本刀に関する銘の漢字の読みは下の下の下の下です。まず知っておかなくていけないのは、漢字の読みには音読みと訓読みの違いが存在するということです。一字の漢字には、少なくとも二通りの読みがあります。日本語の読み書きは、外人さんにはとてもむずかしい領域です。少し例を掲げて、銘の漢字読みと二本刀関連の漢字を説明します。
刀鍛冶に月山(がっさん)と呼ばれる刀工団がいます。これは、奥州山形県にある修験道の山名です。現在、月山鍛冶が奈良県に存在します。しかし、地元ではつきやまさんと呼ばれています。本当は 「がっさん」ですよ。
1980年代の半ば、サンフランシスコの大きなオークションハウスで日本刀が売られていました。そのオークションハウス会社の立派なカタログ内で備前長船鍛冶祐定の脇差が売られていました。長船を「ながふね」と読んでいました。大笑い。本当は「おさふね」です。その間違った漢字が書かれているカタログは、記念として大事にしまってあります。ド素人の最高のサンプルです。
1990年には我最愛の妻のクララさんのお母上様が、日本刀に関する英語の本を私の誕生日プレゼントとして買ってくれました。表紙がキンキラ金で太閤秀吉の羽織を見ているようでした。著者がフレスノ生まれの日系人で、読みが滅茶苦茶におそまつで、外様大名を「そとざまだいみょう」と読んでいました。本当は「とざまだいみょう」です。他の違う漢字もしんどく読んでいました。地鉄を「じてつ」と小学校一年生の読みです。間違って白人連中に教えています。本当は「じがね」です。こんな人が先生面できるのが米国です。私は個人的にどうも解せないです。私はこの程度の間違えは許してあげたいですが、こいつ相当に悪質です。1982年、私の昔働いていた会社の社長に、先祖代々の家宝と称して江戸時代の下作物のチンケな脇差を、社長の住むヒルスボロウの豪邸に持参して、1万5000ドルで売ろうとしているのです。実際の価値は、あの頃で200ドルが良いところでした。この脇差の正体は、実は犬追いガタナで数打ち物の領域に入る下賤物です。ど素人が他のド素人に日本刀を売ろうとすると、どうしても何らかの不都合や矛盾が起きてしまいます。世の常です。このでかい先生面をした、インチキ詐欺師の外様地鉄(そとざまのじてつ)さんは1988年の秋にお亡くなりになったそうです。
奥州の出羽は「いずわ」と読んで下さい。出羽の国です。山形県です。
受領は「じゅりょう」でも良いですが、「ずろう」の方がより良いです。受領銘(ずろうめい)はたくさんの刀鍛冶が頂戴した任官名です。和泉の守、摂津の守、山城の守、相模の守などです。ひらがなの「の」を漢字の間に書かない時もあります。刀鍛冶は他にも任官名をいただいていました。
結果論として、他人に教える立場の人は、よほどの研究と勉強の成果を挙げてから指導するべきです。特に、その課題が文化、芸術、工芸などに関与していたらなおさらです。米国には先生が多すぎるよ。
刀鍛冶に月山(がっさん)と呼ばれる刀工団がいます。これは、奥州山形県にある修験道の山名です。現在、月山鍛冶が奈良県に存在します。しかし、地元ではつきやまさんと呼ばれています。本当は 「がっさん」ですよ。
1980年代の半ば、サンフランシスコの大きなオークションハウスで日本刀が売られていました。そのオークションハウス会社の立派なカタログ内で備前長船鍛冶祐定の脇差が売られていました。長船を「ながふね」と読んでいました。大笑い。本当は「おさふね」です。その間違った漢字が書かれているカタログは、記念として大事にしまってあります。ド素人の最高のサンプルです。
1990年には我最愛の妻のクララさんのお母上様が、日本刀に関する英語の本を私の誕生日プレゼントとして買ってくれました。表紙がキンキラ金で太閤秀吉の羽織を見ているようでした。著者がフレスノ生まれの日系人で、読みが滅茶苦茶におそまつで、外様大名を「そとざまだいみょう」と読んでいました。本当は「とざまだいみょう」です。他の違う漢字もしんどく読んでいました。地鉄を「じてつ」と小学校一年生の読みです。間違って白人連中に教えています。本当は「じがね」です。こんな人が先生面できるのが米国です。私は個人的にどうも解せないです。私はこの程度の間違えは許してあげたいですが、こいつ相当に悪質です。1982年、私の昔働いていた会社の社長に、先祖代々の家宝と称して江戸時代の下作物のチンケな脇差を、社長の住むヒルスボロウの豪邸に持参して、1万5000ドルで売ろうとしているのです。実際の価値は、あの頃で200ドルが良いところでした。この脇差の正体は、実は犬追いガタナで数打ち物の領域に入る下賤物です。ど素人が他のド素人に日本刀を売ろうとすると、どうしても何らかの不都合や矛盾が起きてしまいます。世の常です。このでかい先生面をした、インチキ詐欺師の外様地鉄(そとざまのじてつ)さんは1988年の秋にお亡くなりになったそうです。
奥州の出羽は「いずわ」と読んで下さい。出羽の国です。山形県です。
受領は「じゅりょう」でも良いですが、「ずろう」の方がより良いです。受領銘(ずろうめい)はたくさんの刀鍛冶が頂戴した任官名です。和泉の守、摂津の守、山城の守、相模の守などです。ひらがなの「の」を漢字の間に書かない時もあります。刀鍛冶は他にも任官名をいただいていました。
結果論として、他人に教える立場の人は、よほどの研究と勉強の成果を挙げてから指導するべきです。特に、その課題が文化、芸術、工芸などに関与していたらなおさらです。米国には先生が多すぎるよ。